ながくいきたコドモのコト。

ココロはいつでもゆめみるコドモ

#15 大塚国際美術館のコト。

以前のエントリーから9か月が経過していた。話題も無かったし、あったとしてもそれを表現するだけの語彙力などない私。そうそうブログは書ける物じゃない。

しかし、今回は大塚国際美術館のコトを書きたいと思い、久々にこの画面を開いた。備忘録的な意味と今後行こうと思っていらっしゃる方への参考になれば幸いだ。

 

 

自担が美術館のお仕事に抜擢された

 昨年11/3、仲良くしている勝利担の高校生のヲタクとカラオケに入り、いざDVD鑑賞会をしようと思った矢先に、自担のマリウス葉がアンバサダーを務めるという事実を知った。奇声にも似た歓声を上げた場所がカラオケルームで良かったと今でも思っている。YouTube大塚国際美術館の動画を見た私と勝利担のヲタクはひたすら、彼の美しさに魅了され続けた。 

 

PR動画を見てみた

何度あの動画を見たか、私は覚えていない。

システィナホールに手を広げて立つマリウス葉は、宗教画に溶け込んでいたと思う。これぞ、彼にはうってつけのお仕事。ありがとうございました。この仕事を取ってきた有能な大人は今すぐ名乗り上げていただければ、高い菓子折りを送らせてもらうつもりである。

残念ながら、5/2の閉館時間と同時に公式PR動画は削除されてしまったようだ。

 

徳島とはこんな場所らしい

大塚国際美術館は東京にあると思っていた私だったが、公式ホームページを見てその場所に驚愕した。それが何と徳島県。日本国内は、関東圏と関西圏ばかり行っているような人間にとって、四国地方は正直どんな場所にあるのかは地図上でしか想像がつかなかった。

徳島といえば、渦潮と阿波踊りと淡路島に近い小さな県、比較的温暖な気候で雨が年間を通して少ないというイメージは持っていたが、それ以外の情報は地理好きな私でもノータッチ。ましてや、あんな離れ小島にバカでかい美術館があるなど想像もつかなかったわけだ。(失礼)

 徳島県のホームページによれば、県花は「すだち」、県鳥は「シラサギ」

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https://sudachikun.jp/

そういえば、こんなやつが鳴門公園の看板にいたな…

すだちくん」というのかお前さん。そのまんまか。…いや、今そんなことは知らんがな。

観光スポットには「眉山」「渦潮」そして大塚国際美術館

そんなに有名なのか…観光スポットのページを開くと最上段、それも「渦潮」の隣に写真が配置されていた。自担がこのお仕事をしなければ、徳島など一生知らないままだっただろう。知らない世界を彼が見せてくれた。

 

ところで移動方法は? 

名古屋駅から徳島までは、Google大先生によれば、新幹線とバスを使用しておおよそ4時間程度。しかし、自宅からのことを考えれば、移動時間だけで片道5時間は見積もっておく必要があった。仮に午前10時頃から滞在すると考えた場合逆算して、5時台には家を出発しなければならない。

…三が日の伊勢神宮の初詣かよ!

というくらい出発時間が早い…早朝出発でないと、内宮の駐車場は一瞬でいっぱいになるため、正月の伊勢神宮への参拝の際、我が家はいつもこの時間の出発なのだ。いや、これはある種、徳島へ参拝に行くようなものだ。伊勢神宮の代わりに徳島の美術館…ご本尊が祀られた神殿へお祈りに行くと考えれば話は早い。

ちなみに新幹線とバスの場合、新幹線(名古屋~新神戸)往復15000円程度+高速バス(新神戸~高速鳴門)往復4500円となる。

そして、当初検討していた高速バスは、コトバスから予約が可能。

www.kotobus-express.jp

高速バスなら、私が住む名古屋から徳島駅まで学生なら往復9000円程度、大人でも往復10000円程度で行くことができる。ただ、8時間かかるのはネック。パネルや横断幕と写真が撮りたいからオシャレしたい!ということであれば、あまりおススメはしない。しかし、安いのは魅力的だと思う。ちなみに、徳島駅には着替えるようなスペースがあるところはない。駅前にある温泉施設等ならあるようなので、風呂に入る序でに利用するのも良いだろう。

www.bushikaku.net

 

ということで行ってみた

移動手段として、今回は一番手っ取り早い新幹線とバスを採用。当初は夜行バスも考えたが、賞与と年末調整の還付金のこともあり、財布に若干余裕があったため、時間重視の移動手段を選んだ。

4時半起床、5時40分出発の日帰りという強行スケジュールでの行程。ここでは、私のように交通費を使いたくないという人間の為のモデルコースで紹介する。

 

活動開始 

 自宅からタクシーで最寄りの駅まで行き、そこからはおよそ30分程度。用を済ませたりしていると、名古屋駅の新幹線改札口到着は6時20分頃だった。7時6分ののぞみ号を予約してあったが、改札に入る前にチケットを変更。待っていられなかった私は、6時35分のひかり号に変更。結果的に当初8時12分到着予定だったが、変更したことで7時47分に到着が早まった。

ちなみに私は新幹線に乗る際、スマートEXを利用している。このサービスは、スマホからスムーズに時間変更が可能で、窓口に並ぶ手間をなくすことが出来る。ICカードとクレジットカードがあれば、無料で会員登録が可能だ。いつも通勤通学で使用するICカードがチケット代わりになるので、乗車券をなくす心配がない。帰りの電車は何時になるか分からなかったので買っていなかったのだが、時間が確定した時点で移動時間にチケットの確保が出来るのも魅力。

smart-ex.jp

 

新神戸は相変わらず静かに私を迎え入れた

 話を戻そう。到着駅の新神戸は、駅舎が山に面した、人もまばらで静かな駅だ。布引の滝が流れる音が聞こえ、想像よりもここは田舎。マリウス第二の故郷は彼自身の穏やかな雰囲気に合う、ゆったりとした時間が流れているように感じた。何度か訪れたことがある地だが、新神戸の静けさは私の心を穏やかにしてくれる。

…とまあ、何事もなく新神戸に到着したはいいのだが…正直早すぎた。バス乗り場まで距離があることを見越して時間を前倒しにしたが、その必要はないといっても良い。

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これは新神戸の駅構内図。きわめて単純明快。緑の線で書いたルートで行けば、カタツムリでもない限りバス乗り場までは3分もあればたどり着くことが出来る。待合スペースには風が吹き込むし、バス乗り場の階も冷暖房は効いていないので寒い。どちらも半屋外のようなものなので、寒さに弱い人は要注意。

キオスクでお土産の下見をして時間を潰したあと、駅の1階へ降りて左の方へ曲がって行けば、徳島行きの高速バスに乗ることが出来る。乗り場は1番乗り場で奥にあるが、肉眼で確認できるレベルの距離なので身構える必要もない。しかし道幅の関係上なのか、すぐ横の高架下にバスが停まっており、出口からはバスの姿が見えないので不安になるかもしれないが、1番乗り場まで行って目線を左に向けると、エンジンを掛けて停まっているバスがあるはずなので、行き先を確認してそのバスに乗り込めばOK。

ちなみに、道中天気が良ければ明石海峡大橋から青い海が臨める。周りに遮るものがないからか、広い空と海が非常に美しく開放的であった。長旅で疲れているかもしれないが、是非とも窓側席から外を眺めていただきたい。

 

そして鳴門へ上陸

 8時25分新神戸からの出発で高速鳴門に到着したのは10時2分。1時間半の旅だ。高速鳴門のバス停近くに美術館があるわけではないため、看板通りに一般道へと降りて小鳴門橋というバス停から、大塚国際美術館までは15分~20分程度の移動がある。(運賃290円ICカードは非対応なので、小銭の準備をしておくこと。)道中で高速道路からは大塚国際美術館が見えるが、小鳴門橋からは少し神戸方面へ戻るような形になるわけだ。しかしこのバス、タイミングよく乗れればいいのだが、何しろ1時間に1~2本程度しかないという難点が。(私は乗り逃した。)自分が住んでいる地域も名古屋の中では比較的田舎だが、それよりもさらに田舎の恐ろしさを思い知った。いち早く到着して館内を回りたいということであれば、高速鳴門から一般道へ降りた先にある鳴門市観光情報センターから出ているタクシーに乗り込むことが賢明である。料金は1900円程度。若干高い気もするが、時間をお金で買うと思えば安いもの。数人で行けば、割り勘もできる。

※ちなみに1/13現在、大塚国際美術館方面へ向かう道路は工事の影響で片側一車線に規制されている区域もあるため、小規模の渋滞が起こっている。当時乗ったバスの運転手のアナウンスでは20分程度の遅れが出る可能性があるとの事なので、遠方からのお越しの(参拝者の方)は高速バスや電車の時間に遅れないよう、時間に余裕を持って行動する事を推奨する。

5/1再訪した際は工事が終了していたようだ。

www.naruto-kankou.jp

 小鳴門橋に降り立ち、気が付いたことがあった。観光情報センターや大塚国際美術館大塚製薬の自販機は、大塚製薬の製品が大半を占めているということに。

鳴門市は大塚製薬に支配されている?!

(されていません)

しかし、それくらいポカリスウェットとマッチを見かけた。まあ無理もないだろう、何しろ工場と倉庫がすぐ近くにあるのだから。大塚製薬とは仕事上、取引があるのだが、まさか徳島にもこんな大手メーカーの社屋があるとは思ってもいなかった。

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大きな倉庫には、ポカリスウェットの絵がでかでかと描かれている。

 

5時間の長旅を経てご本尊…美術館に到着

前々から約束をしていたマリウス担のヲタクと合流し、館内を見学した。入場するなり、長いエスカレーターをのぼりB3階へ。館内はうわさ通り広い、地上2階地下3階の大きな美術館。パチモンしかないこんな巨大な美術館は世界にも珍しいだろう。歴史背景や使用された画材を深く知ることはできないかもしれないが、数えきれないほどの名画がパチモン複製画でも原寸大の大きさで見られるのは非常に興味深い。色味なども完全再現されているそう。B3階には入って目の前に、動画で登場したシスティナホールがお出迎えしてくれた。

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複製にせよ、この規模のものを作ろうと思った事には感心した。

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隣にあるスクロヴェーニ礼拝堂はブルーの天井が非常に美しい小ぶりな礼拝堂。ブルーとゴールドの色味が幻想的な雰囲気を作り出していて、自分の創作意欲も掻き立てられた場所だった。

 

感動のご対面

スクロヴェーニ礼拝堂を出て右に行くと、明るい吹き抜けに出る。ここがセンターホールという場所だ。ご本尊はそこにいらっしゃる。

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世界よ、これが”葉マリウスユリウス成龍シュミッヒ”だ。

10mの垂れ幕は圧倒的存在感を放っていた。これももはや西洋画の一つなのではと錯覚するほど、まさに芸術そのものだ。光が入る天窓がご本尊の頭上にあるのもまたニクい。

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158センチの成人女性と比較してもこのサイズ感。(若干私は写真の中ではかがんでいるが…)そして、祈れば救われる(大嘘)と聞いたので、ひざまずいてきた。年末年始、リアルとネットともに精神的によくないこと続きだった私だ。ここで悪いものをすべて浄化させてもらおう。

成龍様のご加護があらんことを

私にとって、ファンというよりも宗教的な考え方をしているのかもしれない。ファンという言葉だけで片付けるのは私には軽々しすぎた。そう、成龍は宗教である…アイドルは偶像、まさに偶像崇拝だ。

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ちなみに第3弾でも、同じように参拝済み。

 

 

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垂れ幕から見て右手側には、こちらのパネルも展示されている。もちろん隣に立って写真を撮ることも可能。等身大パネルということだが、本当にこの大きさなのか若干の疑いもある。逆サバ読んでない…?彼の衣装の色味に合わせた服装をしていくのも、カップルコーデのようになって面白いので、夢女の皆さんは是非。

 

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ちなみに第3弾は爽やかな夏っぽいスタイルだったので、私も白とブルーでまとめて行った。

 

天気に恵まれていたのが救いだった

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次はB2F。この階にはモネの大睡蓮カフェ・ド・ジヴェルニーがある。大睡蓮は外にあるので晴天であれば、WEB動画のように撮影も可能。これは天気次第。あとは時間帯によっては、壁が陰になるので撮影に向かないこともありそうだ。この場所で、おそらく通ったり、もたれたであろう場所を全身で感じてきた。5/1に大睡蓮も再訪したが、この日は雨と霧に見舞われ、傘を差しての撮影を遂行。しかし、美術館には傘の貸し出しもあるので心配は無用。もっと言えば、鳴門の観光案内所でも傘の貸し出しを行っている。

 

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そして、動画で登場したムンクのどら焼きセットを実食。粒餡と鳴門金時の餡を挟んであるので、結構な厚みがある。鳴門金時の甘さはうるさくなく、どら焼き生地もしっとり。あまり和菓子を食べない私だが、これは食べやすい。半分くらい食べたところで、横に添えられた生クリームを合わせて食べると一気に洋菓子っぽさも出るので、一度で二度楽しい。温かい阿波晩茶も一緒についてくるが、これは少し時間を置かないとならなかったのか、私が飲んだ時はまだ少し薄かった。せっかちさんは気持ちに余裕を持とう…

後はあられが添えられていたが、一体あれはどこのお店のあられだったのか?メニューに書いてあったかどうか定かではなかったが、軽い塩気があって食べる手が止まらなくなる危険なあられだったことだけは記憶にある。情報提供求む。

ちなみにこちらのどら焼き、5/2までの期間限定メニューだったようだ。

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カフェのレジ横にも、そこそこ巨大なご本尊。レジが並ばない11時台は狙い目。(但しGWは別。激込みである。)

 

ながーい廊下の展示室は意外と良いフォトスポット

B1にはゴッホの7つのひまわりタラスコンへの道を行く画家近代展示室のフロア。

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ゴッホの7つのひまわりタラスコンへの道を行く画家の手前にはこのようにボスターが展示されている。これ以外にもエレベーターの中や、他フロアーのモニターにもご本尊は隠れているので、それを探すのも楽しい。ゴッホの展示室はツアー中で、写真に人の写り込みがあったので写真は割愛する。この美術館の絵は触れることが出来るので、今回からタラスコンへの道を行く画家は近くで見て触ってきたが、高さがありポスターの通りマリウス本人が立って丁度いい位置にあった。

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個人的に思うのは、近代展示室は後ろが絵なので人の写り込みはまずなく、WEB動画の再現写真が一番撮りやすい場所。背景に洋画があるので、フォーマルな服装も合う。今回、衣装の色味と合わせた赤×黒のカジュアルロリータでお邪魔したが、この一枚は気に入っている。

 

マリウス担ならではの楽しみ方

動画での登場シーンの場所をだけ巡ると、だいたい2時間半以内には回れるので、タイムリミットである16時までは十分に時間が出来る。その残りの時間を有効活用して、他の展示を見ることになった。音声ガイドを借りたり、ガイドツアーに参加するのも一つの手だが、ご本尊に似た人物がいる絵を探して大喜利まがいなことをするのもかなり面白い。個人的に思うのは、本人の作画自体が今も昔も西洋画なので、どの絵にもだいたい「っぽい」人がいるということ。写真を撮り忘れたが、マリウス本人にそっくりな絵を見かけたので、中世の頃から彼は生きてたのではと、一緒に行ったマリウス担のヲタクと勝手に推察していた。次回行くことがあった際には、その絵を記録して帰ってくる予定だ。大方見観終わっても、まだ時間があったのでB3Fのカフェフィンセントでゆずスカッシュをお供に、1時間半程度マリウス談義に花を咲かせた。バスに乗る前に一息つける場所がエントランス付近にあるのは非常に魅力的。

滞在時間短めではあるが、撮影場所を重点的に見て回る程度であれば、名古屋からでも日帰り弾丸ツアーを行うことは可能である。是非とも、大塚国際美術館の規模の大きさと10mのご本尊のダイナミックさを体感していただきたい。

 

おまけ

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帰りの新神戸で初めて「700ひかりレールスター」を見られたので、ご本尊にお祈りして早々にいいことがあったので、効果はテキメンと思っておこう。シンカリオンを毎週欠かさず見ている男児(成人女性)は大歓喜

往復10時間の長旅だったが、悪いことばかりでもない、徳島の弾丸ツアーを満喫できた。