ながくいきたコドモのコト。

ココロはいつでもゆめみるコドモ

#8 えび座のコト。

昨日、東京は日生劇場へ行ってまいりました。良縁に恵まれ、「ABC座 ジャニーズ伝説」を鑑賞できることになりましたので。

えび座で日生劇場を訪れるのは今回で3回目。ジャニーズ伝説は再再演だそうですね。私はジャニーズ伝説は初鑑賞でしたが、予想がつきそうな舞台だったので何も予習はせずに臨みました。

 

ざっくり言うと…

言わずもがな、「ジャニーズ」の生い立ちを舞台にした作品です。

1幕は、後のジャニーズになる4人が野球チームに入るところから始まり、ある日に見た「ウエストサイド物語」がきっかけでアイドルとになり、アメリカ留学を終えるまでを描いています。

2幕は、帰国からジャニーズが解散するまでとフォーリーブスの結成、そして後半はジャニーズのメドレーとショータイムを披露するという流れです。

A.B.C-Zの舞台というよりは、「ジャニーズ」の舞台という印象を受けます。

 

個人的好きな部分

・映画館のシーン

5人が映画館でウエストサイド物語を観るシーン。客席に降り、用意されたお立ち台に座って、舞台に映し出される「A.B.C-Z版ウエストサイド物語」を観ます。

A列とXC列の間の通路にお立ち台が設置され、そこにメンバーが座るわけですが、私が座った席の目の前にお立ち台が置かれ、そこに座ったのは戸塚さん。少し高くなっているので目線の先に丁度お尻があるのです。そのおかげで、ステージ上の映像は何も見えませんでしたが、戸塚さんの小さなお尻と背中が至近距離で拝むことができました。正直、これ以外のシーンは覚えていません。彼のお尻が、記憶の殆んどをかっさらっていったのです。

 

・We’re ジャニーズ

オープニングで歌われた曲。WSで紹介があったかとは思いますが、ジャニーズの全グループの名前がちりばめられた一曲でした。

私が推しているSexy ZoneSMAPの名前が出てきたときは非常に感動しました。Sexy Zoneの振りをやった彼らは新鮮で印象的でしたね。

曲の雰囲気も、宝塚のレビューやディズニーのパレード曲のような明るさと壮大さがあり、ジャニーズの歴史の華々しさを感じさせます。

 

・5BOX

5つの箱が十字型に連結した新装置。これ、クルクル回るのです。それぞれが箱の中でパフォーマンスができるようになっています。全員箱の中で同じ動きをしながら装置が回りだすので、ものすごく芸術的な感じもしました。あのまま小さくして部屋のディスプレイにしたら面白そうです。A.B.C-Zの装置はいつもそう思います。(一番好きな装置は5スターシップ。名前含めてツボです。)

ただ一個ヒヤッとした部分がありました。回転する装置の中で直立する場面があるのですが、戸塚さんは片足を、直立するための床に靴底を固定できなかったのです。固定できないまま装置は回りだしました。戸塚さんの顔つきが急に悪くなり、落ちないように支えるのもやっとな感じが見て取れたので、観客の私もその間「どうか無事で」と祈るばかりでした。本当に怖かった…

 

総合的な感想

※以下、主観で発言をしております。ネタバレもございますので、不快に思われる方はどうかお引き取りくださいませ。

 

 

ジャニーズ伝説を初めて鑑賞して思ったことですが、ストーリーを見るというよりはあおい輝彦氏が語る「ジャニーズ」の生い立ちから解散、「ジャニーズ」を受け継ぐフォーリーブスの結成を描いた再現VTRを生で見せられているような感覚になりました。私はA.B.C-Zの舞台を見に来ていたので、正直な感想を言えば少しがっかりです。あの手のストーリーならば、舞台ではなくTVでの再現VTRで良いのでは?

あの舞台を鑑賞しているファンの方々はおそらくですが、A.B.C-ZTravis Japan、MADEを観に来ているのに引退された方を観たいと思っているのでしょうか。声の出演だけだったり、過去映像での出演程度で十分だったのかなと思います。

Never My Loveで大写しになる、あおい輝彦氏に私は開いた口がふさがりませんでした。特に橋本とのコラボレーションシーンの演出、あれは問題があるように受け取れます。橋本本人が舞台上にいるのに、モニターにも写す必要はあまりないような気もしました。演出次第であのシーンはもっと重みが出そうですし、Never My Loveという曲がいかに「ジャニーズ」にとって大切な曲かが伝わるようになりそうですね。少し勿体ないです。

2016年に上演した「応援屋」のようなオリジナルストーリーの方が、彼らの魅力が光ると感じます。

あと、今も昔もジャニーズはジャニーさんによって踊らされているのだなと思いました。海外などに連れて行って将来を期待させるというやり方、変わっていませんね。平たく言うなら、上げて落とすということです。

恐らく、今年がジャニーズができて55周年、SMAPの解散や他グループの節目の年だったことに便乗して、この舞台を上演したのだと予想します。

ここまで否定的な発言をしてきましたが、「ジャニーズ」が当時は苦労していたということも感じ取ることができました。「ジャニーズ」が結成された時代、知り合いから聞いたのですが音楽のブームはロカビリーやグループサウンズだったそうです。「ジャニーズ」の名はほとんど聞いたことがなかったとのこと。あの当時、きっと今よりも欧米の文化はあまり入ってきていなかった故、英語詞の曲を日本人が歌ったところでウケなかったことは目に見えていたのかもしれません。ウケなかったのだけでなく、ただの日本人がネイティブな発音で英語詞を歌えるはずがないと、外野は最初から否定していたのだとも取れます。当時の日本人には、早すぎた音楽だった…ただそれだけだったのでしょう。

 

ジャニーズは昔から新しいことに挑戦し続けてきたアイドル集団なのだと感じました。常に先を見越し、誰もやったことのないようなことを挑戦をこれからも続けていくことで、ファンの人々を引き付け、あっと驚かせているのでしょう。これからもその挑戦をA.B.C-Z含め、これからのジャニーズには続けていってほしい、そう願うばかりです。

残りの公演もケガやトラブルなく、最後まで走っていってほしい。